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レコーディングエンジニアKenji Nakaiさんからのメッセージ A Day In Los Angels

ロサンゼルスを拠点とし、レッド・ホット・チリペッパーズ、トム・ペティー、チープトリック、ボズ・スキャッグス、セリーヌ・ディオン、トム・スコット、Chara、福山雅治など、国内外の著名アーティストのプロジェクトに参加、コンサート・ミキシングも手がけ、マルチ・チャンネル作品の制作にも積極的に取り組んでいる、ミキサー/レコーディング・エンジニアのKenji Nakaiさん(本校特別講師)から、音楽業界を目指すみんなに、ロサンゼルスから月に一回のメッセージが届きます!
2007年6月14日 「音楽の聴き方、音の捉え方」
例年より少し涼しくて過ごし易いアメリカ西海岸から春期の特別講座のため、梅雨の気配を感じ始める6月中旬の日本へ向かった。
職員室で久しぶりに再会する先生方と挨拶を交わし、今日、最初の講義を行なう教室のドアを開く。そこには、去年のロサンゼルス海外研修の時に行なったウエストレイク・スタジオでの技術研修で時間を共にした懐かしい受講生の顔も見られた。


まずは、講座の概要が書かれているプリントを全員に配り、簡単な自己紹介しながら、クラスの雰囲気を確かめつつ、少しずつ本編に入って行く。
今日のテーマの「音楽の聴き方、音の捉え方」は将来、プロデューサーやエンジニアはもちろんのこと、音楽制作に関連する仕事に就くことを目標にする全ての人にたいへん有益な内容として、春期と秋期の特別講座の定番となっている。リスナーとしてだけではなく、制作者として作品を耳にする場合の着目点などについて解説するこの講座は、普段、音もしくは音楽に漠然と耳を傾けて、そこから何かを学び取ろうとしている彼らにとって、音を媒体とした制作物における表現力の可能性を広げるヒントとなるよう願っている。
このテーマの核となる「音の視覚化」は、トレーニングを繰り返し行なうことによって養われる感覚や能力であり、ここでは、それを身に付ける方法を解説するのに過ぎず、そこからは全て受講生次第ということになる。自分自身でも、このコンセプトに出会い、理解するまでに長い年月を費やし、実際に音として表現出来るようになるには、それ以上の時間を費やした。そういった経験からも受講生には、早い段階でトレーニングを始めることを薦めている。
ステレオ(2スピーカー)・システムのような平面的な再生環境おいて、音量だけではなく、奥行き感を表現するミキシングのコンセプトや優位性などについて解説し、その後、標準的な音楽作品を想定して、平面的なミックスのイメージを黒板に描き、そこに「奥行き感」を表現するための要素を書き加えて行く。黒板に描かれるミックスのイメージ画に立体感が増すに従い、生徒たちの反応が良くなって行くのを感じる。 その後、参考曲の音源を聴き、質疑応答に移り、講座を終了した。
毎年、受講生のうちの何人かは、実際にスケッチ・ブックと色鉛筆を持ち歩き、耳にする数多くの作品の音のイメージを描き続けている。そんな彼ら、彼女らは、もう既に音楽制作のプロへのステップを踏み出しているとも云える。 今年も海外研修や秋の特別講座にイメージ画のいっぱい描かれたスケッチ・ブックを持って来てくれる生徒に会えるのを楽しみにしている。









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