リハーサルから本番までダンサーをマネージメント。
アーティストの思い描くステージを実現するために、コンサートには、実にたくさんのスタッフが関わっている。竹澤麻里子さんは、倖田來未をはじめ、今をときめくアーティストに関わるスタッフのひとりだ。そのおもな仕事は、バックダンサーなどライブに欠かせない名脇役たちをマネージメントすること。華やかなステージで舞う彼らの姿を、ライブや映像などで目にしている人も多いはずだ。
「まずツアーの予定が出た時点で、ダンサーのスケジュールをリハーサルから本番まで押さえます。リハーサルの内容についても、事前に振付師さんと相談し、“この日はどの曲を何時間やるか”といった細かな調整が必要です。楽曲によって踊る人数も違うので、できるだけ段取りよく、ムダな時間が出ないように毎回調整しなければなりません」
リハーサル当日は、朝一番にスタジオ入り。ドリンクの用意も含め、ダンサーやアーティストが気持ちよく練習できる環境を整える。倖田來未のライブでは、本番前の1ヵ月はほぼ毎日がリハーサルだ。
「そして本番数日前には、大きな会場にステージを組み、“ゲネプロ”という本番同様のリハーサルも行います。ここで、ステージの雰囲気や距離感を確かめたり、セットと衣裳との兼ね合いなどを検証していくんです」
体調やメンタル面も考えて出演者をケアしていく仕事。
ゲネプロの段階までくると、ダンサーたちは精神的にも体力的にも佳境に入ってくる。そんなとき、彼らのメンタル面(気持ち)も含めてケアしていくことが、竹澤さんの大切な役割となる。
「ケガをしたり、体調も崩しやすくなっていますから、やはり気を使いますね。メンタル面のケアですか? ふだんはしないモーニングコールをしたり、いつもより甘やかしてあげるんです(笑)。ダンスの振りに悩んでいるようなら“キレイでしたよ”とか“大丈夫ですよ”とか、一言かけてあげることも大事ですね。私には、彼らのプレッシャーすべてをわかってあげることはできないけど、ちょっとした一言で、気持ちが楽になるのなら、と思うんです」
ツアーが始まれば、ダンスチームとともに全国をまわる。各地では、ダンサーの関係者分の公演チケットの確認や、終演後の面会などもセッティングする。そして本番を迎えると、ステージ裏で衣裳替えの手伝いやトラブルへの対応に備えるのだ。
「スタッフの私でも、あのオープニングの歓声やペンライトの光に包まれると、感動してしまう。“やっとここまできた”という気持ちになります」

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