マネジメントデスクは “マネージャーのお母さん”。
「マネージャーが“アーティストのお母さん”だとしたら、デスクの仕事は、一言でいえば“マネージャーのお母さん”みたいな存在ですね」
と語るのは、大人気のアーティストが多数所属する芸能プロダクションで、マネジメントデスクを担当している深堀まりこさん。
「アーティストについているマネージャーたちが社に帰ってきたときに、社内のスケジュールや制作物をチェックできるよう体制を整え、サポートしていくのがデスクの仕事です」
今、深堀さんが関わっているのは、倖田來未、東方神起、BoAなど、説明不要のトップアーティスト。では、会社の外で活躍するマネージャーをどのように“後方支援”していくのだろう?
「そのアーティストが出ている雑誌や新聞、テレビなどは、マネージャーたちがすぐに見られるよう、ファイルなどにまとめていきます。取材に応じたメディアだけでなく、週刊誌やワイドショーで突然話題になることもあるので、常に自分から探しに行くというスタンスが必要ですね。また、オリコンの速報には朝晩目を通し、最新の情報を現場のマネージャーの携帯電話にメールします。ケータイが手放せない仕事です(笑)」
経験がなくても、 “できるだろう”って思えた。
CDメーカーがCDを売るのに対し、プロダクションはアーティストという人間を売っていく仕事。そこに難しさがあると深堀さん。
「Aが正しいというアーティストもいれば、Bが正しいというアーティストもいる。マネージャーやデスクの仕事は、答えがひとつではないところが大変です。そのぶんアーティストとコミュニケーションがバッチリ合ったときの感動は大きいです」
東放学園卒業後は、音響機材メーカーでの勤務を経て、さらに芸能の仕事に近づきたいという思いから、現在の会社に転職した。
そんな深堀さんは、中学生のとき、“ライブ会場でパスをぶら下げて歩くスタッフの姿”を見たことが、この仕事をめざした原点だという。
「堂々と歩いている姿がカッコよかった。本当にそれだけの純粋な衝動だったけど、忘れられなくて。いつか私もパスをぶら下げて、観客の中を颯爽と歩いてみたいなという(笑)。初めてパスをつけて歩いたときは、感動しましたね。何か経験があったわけでもないのに、この仕事を“多分できるだろう”と思えたのは、その小さな夢がブレていなかったからだと思うんです。あのときの自分に“私、夢を叶えたよ”って教えてあげたいですね」

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