
『PATi▶PATi』では、編集業務に加えてアンケートの集計も担当しているので、読者からのハガキはすべて目を通しています。ネットやメールの時代に、手書きの感想をもらえるのはすごくうれしいですね。
音楽雑誌は、文章や写真、イラストなど、いろんな要素で成り立っている。編集とは、これらの素材を集め、誌面をまとめていく仕事。人気の音楽雑誌『PATi▶PATi』の編集スタッフのひとりとして活躍しているのが竹内陽香さんだ。
「私が担当しているのは、読者プレゼントと編集後記です。読プレは人気が高く、けっこうみんなが見てくれるページですね」
読者にプレゼントされるのは、ほかでは手に入らないサイン入りポラロイドやノベルティグッズ。各アーティストを取材している編集スタッフからそれらを収集し、誌面に割りつけていくのが竹内さんの役割だ。
「アーティストの人気や注目度によって、扱いの大きさや順番などを考えます。また、写真の下に入るコメントを書くのも私の仕事です。文章を書くうえで、いつも先輩にいわれているのは“カタくなりすぎず、ラフになりすぎず”。最初のころは、上手く書けなくて大変でした(笑)」
写真や文章を揃えたら、それらをグラフィックデザイナーに渡し、誌面としてデザインしてもらう。その後、印刷所からあがってきた刷り出しにチェックや追加を加えて、ひとつのページができあがる。
『PATi▶PATi』のような音楽雑誌の魅力は、なんといっても豊富な“撮りおろし写真”。まさに売上げを左右する大事な要素だ。
「カメラマンと入念にイメージを打ち合わせたり、撮影中に何度もチェックしたり。この雑誌は本当に見せかたにこだわっています。“曲を聴くたびに、自分だったらどんなイメージで撮影したいかを考えるといい”という先輩からのアドバイスを、これからの経験に活かしたいと思います」
音楽雑誌の編集部は個性派揃い。やはり音楽が好きでこの世界に入ってくる人が多いという。ただ、その雑誌が扱うジャンルが好きとは限らない。趣味にどっぷりつかったファン心理よりも、一歩引いた編集者の目線が新たなアイデアをもたらすこともある。
入社して1年、担当するレコードメーカーを持つことができ、先輩に指導してもらいながら、撮りおろしありの取材も経験。言葉とビジュアルで音楽文化を伝えながら、いつか自分の雑誌もつくってみたいという。
「就活ではほかの会社にも応募したのですが、結局、受かったのは音楽雑誌。一番やりたかったことだったので、採用する人にもその熱意が伝わったのだと思います」