
照明スタッフには、最近女性が増えています。求人への応募も入社してくる子も多くなりましたね。女の子でもできる仕事だと、意識が変わってきたんだと思います。
柴田 智恵乃さんが所属するのは、照明機材のレンタルとライティングを行う会社。様々な照明機材をステージやテレビに供給する一方で、社内には照明スタッフも在籍し、日夜、熱狂のステージを光で演出している。柴田さんもそんな照明のスペシャリストのひとりとして、腕を磨く毎日だ。
「ライブフェスの『COUNTDOWN JAPAN』では、バンドの演奏が始まる瞬間に、アーティストのロゴを浮かびあがらせるLEDを担当しました。タイミングがほんの数秒遅れただけでも、映像がズレていってしまうし、ド頭にスイッチを押す役割ですからやっぱり緊張しましたね」
LEDとは最近、照明でよく使われるようになった灯で、電光掲示板・大型映像装置としても大活躍している。こうした映像のネタ(光のパターン)作りやオペレートも照明スタッフの仕事だ。柴田さんが作ったネタが実際にステージで使われたこともある。
また、柴田さんは昨年、藤原竜也主演の『かもめ』で初めての舞台ツアーを経験。東京、広島、大阪、名古屋の4ヵ所で、ステージ中央に置くLED映像のセットアップや管理をまかされた。
「本番中は、舞台袖でステージをモニターしながら万が一に備えます。LEDは、パソコンと連動したシステムなので、パソコンがフリーズしないか気を配らないといけません」
現場のない日は、機材のメンテナンスが重要な役割。巨大な倉庫の中で、故障したライトを修理するのはもちろん、色味が正確に出るよう調整するという。
「いろんな方にうちの機材を使っていただいているわけですから、機材会社の一員として、ミスのないよう心がけています。トラブルがなく機材が返ってきたときはうれしいですね」
小学生のころから舞台裏の仕事に興味があったという柴田さん。高校生になって、自分の考えを表現し、カタチにできる照明という仕事が自分にぴったりだと思うようになり、東放学園への入学を決めたのだという。
「東放学園で身につけたことは今、とても役に立っています。もちろん、学校で学ぶこともあれば、現場で学ぶこともある。でも、基礎をしっかりやっておけば、早く前に進めます」
照明のチーフとしてステージを照らす“オペレーター”をめざして、柴田さんはこれからも努力を続けていく。