テレビドラマのカメラマンをめざしたキッカケは何ですか?
入学当初はバラエティ番組のカメラマンになりたかったんですが、「ドラマ制作」の授業が刺激的で。講師の田中文夫先生から1枚1枚画を丁寧につくっていく奥深さを学びました。たとえば泣き芝居があるときは、その空気感を演者以外も全員でつくるし、想像以上にチーム感があって。そういう一体感がいいなと思ったんですよね。
現在の仕事内容を具体的に教えてください。
おもにカメラ周りのアシスタントやフォーカスを担当しています。最近はテレビドラマでも配信系でもシネマカメラやシネマレンズを使用するなど、カメラ機材が映画寄りになってきていてボケ感が強く、ピント合わせが難しくなってきて日々奮闘してます。
カメラアシスタントの仕事で心がけていることは何ですか?
撮影がスムーズに進むように考えて行動することです。カメラの導線やアングルを予測してセッティングするのはもちろん、最近は有線ではなくワイヤレスで映像を飛ばすことが多いので、万が一映像が飛ばなかった場合も撮影の流れが止まらないよう、第2・第3の手立てを考えておきます。そういった動きが撮影時間を短縮することにつながると思います。
どんなときにやりがいを感じますか?
ドラマのエンドロールに名前が出た瞬間はうれしいですね。Huluオリジナルストーリー『新・信長公記 外伝』を撮らせていただく機会があって。チーフカメラマンをやらせていただいたんですが、思いどおりの画がキマったときは達成感がありましたね。とくに引きの画は個人のセンスが問われるので、自分なりのアングルにもこだわりました。
この仕事をめざす方にアドバイスをお願いします。
学生時代の経験が思わぬところで役に立ったりするので、今のうちにいろいろな場所へ行ったり、たくさん遊んでおくといいと思います!
現在はどのような仕事をされていますか?
ドラマや映画のCGを担当しています。担当したおもな作品は『VIVANT』(TBS系)、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)、『Eye Love You』(TBS系)、『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)などで、⼈物やロゴ、看板などを合成したり消したりしています。ほかにも空模様を変えたり、⾞の⾛⾏シーンの背景合成もしていますよ。合成カットは作品にもよりますが、一話につき少なくても10〜20カット、多いときは100カット以上合成することもあります。とにかく“CGだと思われたら負け”と思いながら頑張っています。
『ブラックペアン』のシーズン1は僕が⾼校⽣のころに放送していて、毎週⽋かさず⾒るぐらい好きなドラマでした。いち視聴者として続編が⾒たいなとずっと思っていましたが、まさか⾃分がその続編に関われるとは思ってもいませんでした!
会社に入って感動した仕事を教えてください。
入社1年目は、映像技術部中継担当に所属しVE(ビデオエンジニア)やCA(カメラアシスタント)として、世界陸上やゴルフ、プロ野球などのスポーツ中継や『SASUKE』(TBS系)、音楽フェスなどを担当。一番記憶に残っているのは、世界陸上オレゴン大会最終日の棒高跳びで、世界記録をライブで見たのは感動しましたね。
在学中はどんなことに興味がありましたか?
放送技術科は、カメラと編集のほかに、音声や照明など技術全般を学ぶ機会もあるので、どれも積極的にチャレンジしていました。実際に仕事をはじめて全て役に立っているなと思います。元々、いろいろな機材を触ったりすることに興味があって、在学中はカメラ1台1台の色味や明るさを整えて映像のクオリティをあげるVEとして、機材を選んでシステムを組むのが好きでした。2年生のときに山中湖でロケを経験する「ロケーション実習」で撮影した映像の編集担当だったのですが、とにかく楽しくて。そこからCGにハマっていきました。
映像技術に興味がある人にメッセージをお願いします。
技術や業界の知識は学べば身につくので、まずは社会に出る前に、趣味を増やしたり、視野を広げる努力をしてください。自分も温泉ソムリエや紅茶検定の資格を持っていますが、この世界は、趣味が活きる業界。何かに詳しいということが、強みになりますからね。将来の夢ですか?テーマパークが大好きなので、いつか光と音楽に包まれたパフォーマンスのプロジェクションマッピングに挑戦してみたいです!
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