人々に音楽で感動を届けるライブ・コンサート。当日のアーティストのパフォーマンスには、それを支えるたくさんの人の仕事が関わっています。
ここでは現場で働くライブ・コンサートスタッフについて、どのような人たちがどのような役割を担っているかをご紹介しましょう。
開催が決まり、予算や日程、会場や規模などが確定したら、そのライブ・コンサートを実際に形にしていくのがライブ・コンサートスタッフの仕事です。
ライブ・コンサート制作会社は、構成や演出を決定し、それぞれの担当スタッフに細かい指示を出していきます。微細な演出にまでこだわり、その打合せは数十回におよぶことも。
また、例年全国ツアーを行っているような大物アーティストの場合、ツアーの終了とともに翌年のツアー計画がスタートすることもあります。
大きなホールやドーム、アリーナなど、音楽演奏専用に作られている訳ではない場所での開催となるケースも多くあります。
ライブ・コンサートでは、アーティストの演奏を会場の観客に届けるための音響技術者(PA)はもちろん、舞台装置の制作、設置を行うスタッフ、照明を担当するスタッフや、スクリーンに映すための映像を制作、管理する映像スタッフなど、現場を支えるさまざまなスタッフが存在しています。
これらのライブ・コンサートスタッフは、アーティストとともにツアーに同行して各地で活躍する場合もありますが、ライブ・コンサート開催地でひとつの開催のみで働くスタッフもいます。
ライブ・コンサートスタッフの中でも、PA(=パブリックアドレス)と呼ばれる音響技術者の役割はとても重要です。
PAは演奏者が生み出す音をマイクで集め、スピーカーを通して拡大し、より多くの人に届ける役割を担うスタッフです。
ロックコンサートなどの場合、ドラムセットだけで十数本ものマイクが必要になる場合もあります。これらのマイクで集めた音は、PAミキサーが音質や音を調整、必要に応じてエフェクトをかけてスピーカーから再生します。
この音の調整とエフェクトの役割が近年重要度を増してきており、優秀なPAミキサーはライブ・コンサートの現場で第二のアーティストと呼ばれることもあるほどです。
実際に会場で自身が受けた熱い感動を観客にも届けたいという思いから、ライブ・コンサートスタッフを志望する人も多くいます。観客の感動と興奮を裏方として生で味わうことのできるライブ・コンサートスタッフは、華やかなステージを支える力持ちとして欠かせない存在です。
ライブ・コンサートスタッフになるために特に必要とされる資格はありませんが、音響の仕事には舞台機構調整技能士という厚生労働省認定の資格試験があります。イベント検定や照明技術者技能検定といった資格も、現場で必要な知識を測るのに有効な資格となっています。
会場の一体感や感動は、アーティストだけでなくそれを支えるスタッフによって生み出されます。時間的にも体力的にも厳しい仕事ですが、当日の高揚感は一度味わうと忘れられないものになります。音楽が好きなら、あなたもライブ・コンサートスタッフをめざしてみてはいかがでしょうか?
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