音楽業界には、古くから使われてきた、いわゆる音楽業界用語が存在します。
今回は、ライブ・コンサート関連の代表的なものをピックアップし、それぞれの意味をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
「小屋打ち」
ライブ・コンサートを行う会場側とそこの使用に関することや技術的な打ち合わせを行うこと。
「ステハン」
ステージハンズの略。楽器や舞台セットの準備や転換を行うもののこと。
「板付き」
幕が開いたとき又は場面が転換したとき最初から舞台にスタンバイされていること。
「MC」
Master of Ceremoniesの略で「司会者」のこと。
「杮(こけら)落とし〈Ground Opening〉」
新しく完成した劇場などでの初めての公演。こけらとは木材の削りくずのことで、それを落とすという意味で初公演を杮落としと呼ぶようになった。
「トランポ」
正式名称はトランスポート。全国に機材を輸送する際に使うトラックとスタッフのこと。
「ばみる」
セットや道具類を置く場所や、出演者が動く位置、又は座る位置などを決めること。位置決め、位置付けとも言う。
「IEM」
In Ear Monitorの略で「イヤモニ」ともいわれる。ミュージシャンがステージ上で音を確認するためのワイヤレス型のイヤホン。個々の耳型にカスタムメイドされることが多い。
「ギャラ」
ギャランティーの略。出演料のこと。
「パッケージ」
ライブ・コンサートを行ううえで出演者のみではステージングは不可能。そこで必要なスタッフ(おもに技術)を含め、ひとまとめにした呼びかた。また、それらをまとめた経費のこと。PA、照明、舞台道具、舞台監督などが含まれていることが多い。
「下手・上手(しもて・かみて)」
舞台上の位置、方向を示す言葉で客席よりステージに向かって左側を下手、右側を上手という。
「ばらす」
片づけること。終演後の作業全般。会場を使用開始前の状態に戻す作業。
「ブッキング」
ライブ・コンサート関係では、アーティストの出演依頼、スケジュールを押さえること。また会場を押さえることを意味する。
「セットリスト」
当日演奏される曲順や本番全体の内容のこと。
「名義主催」
ラジオやテレビ局に主催を名義上依頼し、主催者となってもらうこと。コンサートの宣伝協力や会場を借りるために行うことがある。
「タッパ」
大道具の高さ。または舞台から天井までの高さ。
「手配書」
プロダクションや制作からコンサートプロモーターに対し、本番当日に必要な準備を指示したもの。おもにケータリング関係が多い。
「オンタイム」
タイムスケジュールどおりに作業が進行していること。本番スタートが予定時間どおりにはじまること。
「禁止行為解除申請」
ホール内でスモークを使用する場合や、危険物を持ち込む場合など、その種類によっては消防署に届けを出し、許可をもらわなくてはならない。通常ホール内では引火性のあるものは持ち込み禁止である。
「(時間が)押す・巻く」
予定時間を過ぎてしまい、後ろにズレ込んでいることが「押す」。予定時間より早く進行していることが「巻く」。
「フライヤー」
ライブ・コンサートやライブの告知をしたチラシ。
「タイムテーブル」
ライブ・コンサート会場の入りから完全撤収まで、本番当日の仕事の流れを時間で追っていったもの。各セクションはこれに従い、仕事を遂行していく。
「トラス」
アルミ、鉄骨の舞台道具。照明器具やスピーカーをつり込むための仮設用の道具。
「ケータリング」
ライブ・コンサート会場の楽屋周りをすべてケアする仕事。出演者やスタッフの弁当の手配、ステージドリンク、タオル、加湿器などの準備が必要。
「イントレ」
建設現場等で足場として使用されている鉄枠。コンサートではA2(エーツー)と言われるタイプのものが使用されることが多い。
「ゲネプロ」
最終点検のために行われる本番同様のとおしリハーサルのこと。PA、照明、舞台などすべてセッティングをして行われる。
以上、コンサート関連の音楽業界用語をいくつかご紹介しました。実際に現場に入ると、もっと色々な言葉が飛び交うことになるかもしれません。最初は違和感を覚えるかもしれませんが、徐々に自身でも自然に使えるようになるでしょう。
コンサート関連の業界を目指す方は
「東放学園音響専門学校」をチェック!
0120-343-261(日本国内から)
+81-3-3378-7531(海外から)