卒業生インタビュー/小説創作科

小説家・棚架ユウさん

小説『転生したら剣でした』
小説『出遅れテイマーのその日暮らし』
小説『デッキひとつで異世界探訪』

小説家 棚架ユウさん 03年度卒

アニメ化決定の知らせを受けたとき
一番テンションが上がりました!

『転生したら剣でした』は、小説投稿サイト「小説家になろう」から書籍化、アニメ化もされ、絶好評ですね。

いまでは主人公のフランと師匠のセリフを書くときは、声優の加隈亜衣さんと三木眞一郎さんの声を脳内で再生させながら書いています(笑)。小説では描写していないようなところも、アニメでは表現されていたりもするので、いい刺激をもらっていますね。

「小説家になろう」と書籍の違いはありますか?

「小説家になろう」の場合は一話が短いので、そのなかに“読者を惹きつける小さな山場”を入れ、飽きさせないように工夫しています。それに対して書籍では、一冊の中に“大きな起承転結”も必要なので、書籍化する際に大幅な加筆修正をしているんです。

東放学園ではどのようなことを学びましたか?

年に2本の長編を書くという課題があったのですが、ダラダラと長く書くことはできても、しっかりと起承転結をつけて完結させるのは意外と難しくて。でも自分を追い込んで書き続けているうちに、いつの間にか書けるようになっていきました。長編を書く速度やペース配分はそこで身につきましたし、なにより書き上げることができたのは、自信につながりましたね。

小説家の仕事の一番の醍醐味は何ですか?

自分で想像した世界を小説という形に変えて、それを多くの人に楽しんでもらえることですね。それが小説家の仕事の面白い部分であり、それが僕にとって一番の醍醐味。そこにやりがいを感じています。

小説家をめざす学生たちにメッセージを。

小説家をめざすのであれば、人と触れ合う機会をたくさんつくって、いろんな“経験”をしてほしいですね。僕は何十種類ものバイトを経験して、そこで出会った人との関わりが、作品に登場するキャラクターに人間味や深みをプラスしてくれ、小説に厚みをもたらしてくれてると思っています。

小説家・南々井 梢さん

小説『この子は邪悪』
小説『弥生、三月』
小説『35歳の少女』

小説家 南々井 梢さん 00年度卒

最初の読者でもある編集さんの「最高です」のひと言がうれしい!

南々井さんは子どものころから文章を書くことが得意でしたか?

小さいころから本を読むこと、文章を書くことは大好きな文学少女でした。作文など書くことも得意な方でしたね(笑)。ただ、文学に関わらず、あらゆる創作に興味があったので、舞台の台本を書いたり、音楽をやったりと、いろんなことに手を出していました。そのなかで、自分に一番しっくりくるのは“小説を書くこと”だと気づいたんです。

東放学園の在学中に努力していたことは?

クラスの中で一番になること(笑)。ここで一番になれないと、プロの世界で通用しないと思っていたので、授業課題は常に最高の評価をもらえるようにがんばりました! 課題は多かった記憶がありますが、書くことが楽しかったので苦痛ではなかったです。

映画『弥生、三月』などノベライズも執筆されていますが、心がけていることは?

映像には描ききれない“登場人物の心情”をいかに掘り下げるかですね。たとえば、主人公が無言で桜の木を見つめている映画のワンシーンでも、ノベライズではその心の内を細かく綴らなくてはいけません。そうした部分については、かなり自由に書かせてもらえたので、難しくもあり、楽しいポイントでした。

小説家志望の若者たちにメッセージを。

私自身、新人賞を受賞したデビュー作『コカンセツ!』を今読むと、荒削りすぎて恥ずかしいけど、あのときにしか書けなかったものだと思っています。若いときにしか書けない作品、若さゆえに書ける作品を書いてほしい!

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