東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の事故により全町民が避難生活を余儀なくされた福島県双葉町(ふたばまち)を舞台に、映画制作科の2年生が短編映画『おかえり』
(監督:伊豆倉将宙 脚本:梶田慎悟)を制作しました。
この企画は、経済産業省が映像や芸術文化を通じて福島浜通りの復興を後押しする「福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト」の一環として、2022年5月より進められました。
企画に賛同した映画制作科の2年生5名が福島県双葉町に赴き、シナリオハンティングを実施しました。東日本大震災・原子力災害伝承館で復興の歩みを学んだ後、双葉町役場職員の案内で町内の様子を視察。地震による被害を受けたままの状態で残されている住宅や商店、小学校などを目の当たりにした学生たちは、地元住民の方から話を聞いていくなかで、作品の構想を膨らませていきました。
東京に戻った学生たちは各自、シナリオづくりに取り組みました。後日提出された脚本は10本。経済産業省の担当者のほか、双葉町住民による投票の結果、10年ぶりに緊急避難指示が解除された故郷 双葉町に帰ってきた女性が震災前との違いに戸惑う心情を描いた梶田慎悟さんの脚本『おかえり』を制作することが決定しました。
撮影は、6月4日(土)・5日(日)の2日間に渡り、JR双葉駅や東日本大震災・原子力災害伝承館/双葉町産業交流センターの周辺、双葉北小学校、海の家 マリーンハウスふたばなどで行われました。シナリオハンティングに参加した5名のほか、撮影・照明・録音を担当する学生4名が加わり、同科2年の伊豆倉将宙さんが監督をつとめました。
約1ヶ月の編集期間を経て、短編映画『おかえり』(6分)は完成しました。
双葉町で行ったロケの様子(YouTube動画)